20211223_キーボード#3 Advent Calendar

はい、という事でね。キーボード#3 Advent Calendarの23日目の記事です。

 

昨日はTaro Hayashiさんの

ATmega32u2直付けのキーパッドを作ろう!!」でした。

 

 

今季は「キーボードアドカレ#1 #2 #3 」「 KEEB PD 」「 PRK Firmware 」と
モリモリですがみんな読んでますか?

 

え?もちろん私は読めてないよ?

 

(オススメ記事教えて下さい)

 

 

そんなわけでKeyboard #3の23日目アドカレですが、、、

今年は昨年に引き続きコロナの影響でイベントも無く、
淡々と変わらない日々を静かに過ごして。。。

 

いなかったなぁ。

 

mob-gadget.hateblo.jp

 

 

 

 

 

 

M0ii0(KaWaii PCB)が3月頃からスタートして、
シリーズとしてはこの12月までに三種出せました。

・30%台キーボード「M0ii0(えむろく)」

・M0ii0用テンキーキーボード「+十(ぷらぷら)」

・M0ii0型60%ウォルナッツキーボード「M0ii060(えむろくろくまる)」

KaWaii PCB設計してた頃は、まさかこんなに作るとは思ってなかったよね)

 

 

見たままですが、M0ii0シリーズのケースはApple M0110をオマージュです。

とは言え、現物に触った事も無く空想で作っているので並べたらかなり違うんだろうな。

 

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さて、そのキーボードの「立体ケース」。

 

3年前のアドカレで3Dプリント版のトレイケースの作り方を書きましたが、

今回は私が製図する時に気を付けているポイントを幾つか書いておこうと思います。

 

 

〜私がケースの設計でよく考えている部分〜

1. 製図で一番大事なのは組み上がる事。

2. 製図はCNCや3Dプリントの気持ちになる。

3. その他、細々したところ。

(※専門職でもないので個人の感想です)

〜〜〜〜

 

1. 製図で大事なのは組み上がる事。

 →趣味でやっていると、細かいラインやハメ合わせの隙間に拘りたくなるんですが、

 「そもそも製造できない形状になる」
 「出来上がってきたらハメられない」
 「買う人は気にしていない」

などが発生しやすくなります。このため

 「組み上げ構造がシンプルでギリギリにならない形状」を常に心掛けて、
 「パッと見のシルエットがズレなければ正義」「いつも見る方向からの形状が良ければ良い」としています。

例を出すと、M0ii0のハメ合わせ部分は四方0.7mm以上あるので、そのまま大抵のFDM3Dプリントでも出せるくらい余裕があります。

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M0ii0の内側ハメ合わせ部分。



 

2. 製図はCNCや3Dプリントの気持ちになる。

→アルミ切削の場合は基本「3軸(部材に対して正面から見える範囲で削るイメージ)」で切削できる形にします。

今時のCNCは5軸もあるので入り組んだ形も作れますが、発注する時は3軸ベースにした方が概ね安く、製造自体早いです。

3Dプリント版も基本同じですがFDMの場合、寸法のズレ(樹脂を押し出すための誤差)が出るので、その分余裕を作っておきます。

 

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上、下、側面からだけで削れる形。内側に入り組んだ形にしない。



 

 

 

3. その他細々したところ。

    1. ケースの内側は部品の接触の可能性があるので多めに削る。
    2. 上下などケースが重なる部分は塗装の厚み用に0.3mm以上余裕を作る。
    3. 基板を置く部分は1.5mm程度多く削り、クッション材等を挟んで高さ調整できるようにする(USBコネクタ穴に注意)
    4. 本体が「大きく重く」なる場合は、塗装時に金具を引っ掛ける場所(M3ネジ穴等)を作っておき、滑り落ちて傷がつくのを防ぐ工夫をする。
    5. 組み上げに重要なのは「ネジの位置関係・精度」なので製図時点でズレ無いように気をつける。

 

です。

 

なんとなくやってる事も含めるとわりと多いな。。。

 

最近はアルミの原材料上がったりしてますが、自作キーボードをオリジナルデザインで包むのはとても面白いし、満足いくので機会があれば是非試してみて下さい。

 

 

なお、M0ii060は簡単な構造だったので試しに木工でやってみましたが。。。

ウォルナッツの気持ちになりきれてなかったので及第点に届いていないです。精進します。

 

それではまた!